こんにちは。就労継続支援B型事業所 明石ぜろぽじです😊
「最近、物忘れが増えた」
「元気がなく、外に出たがらない」
「何をするにも面倒そう」
高齢のご家族や利用者さんに、こんな変化を感じたことはありませんか?
実はこれらの症状、認知症だけでなく「高齢者のうつ病」でも起こることが、近年の研究で明らかになっています。
今回は、高齢者のうつ病(老年期うつ病)と認知症の違いがなぜ分かりにくいのかについて、最新の論文をもとに分かりやすく解説します。
高齢者のうつ病は、若い人のうつと違う
うつ病と聞くと、「気分が落ち込む」「悲しそう」「泣いている」といったイメージを持つ方が多いかもしれません。
しかし、高齢者のうつ病では必ずしも“悲しみ”が前面に出るとは限りません。
高齢者のうつに多い特徴
- 体の痛みや不調を強く訴える
- 眠れない、食欲がない
- 何事にも興味が持てない
- 怒りっぽくなる、不安が強くなる
- 物忘れや集中力の低下が目立つ
このため、「年齢のせい」「体の病気のせい」として見過ごされてしまうことが少なくありません。
なぜ認知症と間違われやすいのか?
論文では、高齢者のうつ病と認知症が混同されやすい理由として、次の点が挙げられています。
① 認知機能の低下が似ている
うつ病でも、
- 注意力の低下
- 記憶力の低下
- 判断力の低下
が起こることがあります。
この状態は、かつて「仮性認知症(偽認知症)」と呼ばれていました。
つまり、認知症のように見えて、実はうつ病が原因というケースです。
② うつが認知症の“前触れ”になることもある
さらに近年の研究では、
高齢期のうつ症状が、その後の認知症発症リスクを高める可能性
も指摘されています。
つまり、
- うつ → 回復
- うつ → 認知症に進行
このどちらのケースもあり得るため、慎重な経過観察と評価が必要なのです。
診断が難しい本当の理由
論文で強調されているのは、「検査だけでは見分けられない」という点です。
- 脳画像(MRIなど)は補助的
- 血液検査だけでは判断できない
- 診断基準も高齢者には当てはめにくい
そのため重要なのは、
✔ 生活背景の聞き取り
✔ 心理状態と認知機能の両方を評価
✔ 身体疾患や服薬状況の確認
といった、総合的な視点です。
見分けることが、なぜそんなに大切なのか?
理由はとてもシンプルです。
うつ病は「改善できる可能性」が高い
- 薬物療法
- 心理社会的支援
- 運動・生活リズムの改善
によって、認知機能も含めて回復することがあるからです。
一方で、
- 認知症は進行性の場合が多い
- 早期対応で進行を緩やかにできる
という特徴があります。
👉 間違った判断は、回復のチャンスを逃すことにつながる
これが、論文が強く訴えているポイントです。
これから必要なのは「統合的な視点」
論文の結論は明確です。
高齢者のうつ病と認知症は、
心と脳、身体と生活を切り離しては理解できない。
精神科だけ、内科だけ、認知症外来だけではなく、
- 心理
- 認知
- 身体機能
- 社会的つながり
をまとめて見るアプローチが必要だとしています。
まとめ|「歳だから仕方ない」で終わらせない
- 高齢者のうつ病は見逃されやすい
- 認知症と症状が重なりやすい
- 正しく見極めれば、改善できる可能性がある
「歳を取ったから元気がない」
ではなく、
「今、その人の心と体に何が起きているのか」
を考えることが、これからの高齢者支援には欠かせません。


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