食べたあとに「動かなきゃ」って思ってしまうあなたへ― 代償的運動と向き合うための新しい視点 ―

こんにちは。就労継続支援B型事業所 明石ぜろぽじです😊

「食べてしまったから運動しなきゃ、、」そんな強迫観念にとらわれてしまう事ありませんか?
食べた後に「取り戻さなきゃ」と思って、
何時間も歩いたり、筋トレをやめられなかったり…。

それは「代償的運動」と呼ばれる行動で、
食べたことに対する罪悪感や不安を少しでも減らそうとして起こります。

でも、この“努力”が続くと、
心も体もどんどん疲弊していくんです。

最新の研究が伝える「代償的運動」の真実

2024年に発表された国際研究(Camacho-Barciaら, Nutrients)では、
神経性過食症(Bulimia Nervosa)やその軽症型(OSFED-BN)の478名を対象に、
「運動の量と治療の結果」を追跡しました。

結果は、とても印象的でした。

  • 過剰に運動する人ほど、摂食障害の症状が重く
  • 罪悪感や自己否定感、社会的不安が強く
  • 治療の効果も出にくい傾向があったのです。

一方で、
「ほどよく運動している人」は最も精神的に安定しており、
治療の効果も出やすかったと報告されています。

つまり――
“運動そのもの”が悪いのではなく、 “どんな気持ちで動いているか”が大事なんです。

「動く理由」を変えるだけで、運動はあなたの味方になる

同じ“運動”でも、心の中の動機が変わると、
身体への影響も全く変わります。

動く理由

食べた罪悪感を消したい

結果

苦しさが続き、さらに自分を責める

動く理由

心を落ち着かせたい、身体を感じたい

結果

自分とのつながりが戻る、心が整う

研究でも示されたように、
「自己志向性(self-directedness)」――つまり
“自分を導く力”が高い人ほど、
過食や過剰な運動に巻き込まれにくいことが分かっています。

動くことを「取り戻す」ためのステップ

“目的”を言葉にする
 →「食べたから動く」ではなく、「気分を整えるために動く」。

小さく始める
 → 5分の深呼吸ストレッチでもOK。

体の感覚を味わう
 → 呼吸、足裏の感覚、風、音…。

罪悪感ではなく“感謝”とともに終える
 → 「動けた自分、ありがとう」で締める。

あなたの努力は「間違い」じゃない

代償的な運動も、もともとは「自分を保とうとする反応」です。
食べすぎた自分を責めながらも、「なんとかしよう」とする優しさの裏返し。

でも、その方向を少し変えてあげるだけで、
その努力は“回復”の力に変わります。

運動は、罰ではなく、
自分を感じ直すための手段に戻していけるんです。

最後に

食べたあとに「動かなくちゃ」と思うたび、
その裏にある“心の声”を聴いてあげてください。

それは、あなたが「もう苦しいやり方はやめたい」と
小さくSOSを出している証かもしれません。

運動を“自分を責めるため”ではなく、“自分を取り戻すため”に使っていい。
それが、回復の第一歩です。

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