こんにちは。就労継続支援B型事業所 明石ぜろぽじです😊
あなたは、試験や面接のとき、頭が真っ白になったり、手汗が止まらなかったりしたことはありませんか?
「自分はメンタルが弱いんだ」と思ってしまうかもしれませんが、実はそれ、あなたの身体が“正常に反応しているだけ”かもしれません。
今回は、試験不安と自律神経の関係についての研究をもとに、なぜ私たちは緊張するのか、そしてどうすれば落ち着いて本来の力を発揮できるのかを紹介します。
緊張するとき、身体では何が起きてるの?
私たちの身体は、ストレスを感じると「自律神経」という無意識の神経ネットワークが反応します。
- 交感神経(緊張・興奮):心拍数を上げ、呼吸を浅く速くする
- 副交感神経(リラックス):心拍を落ち着かせ、身体をリセットする
例えば、試験や発表など「評価される場面」では、交感神経が優位になりやすく、**体が“戦うモード”**になります。これは「戦うか逃げるか」の本能的な反応で、誰にでも起こるものです。
研究でわかった「緊張しやすい人の特徴」
2022年に発表された研究では、試験不安(Test Anxiety)が高い人は、
**ストレス時に“交感神経が過剰に働き、副交感神経がうまく機能しない”**という特徴があることが分かりました。
高い試験不安(HTA)の人は…
- 面接のようなストレス場面で、心拍が急上昇
- リラックスに関わる副交感神経が働きにくくなる
- 結果として「ドキドキが止まらない」「頭が働かない」状態に
一方、低い試験不安(LTA)の人は…
- 緊張しても、副交感神経でうまくブレーキがかかる
- 身体の反応を穏やかに戻せるので、本来の力を出しやすい
緊張に強くなるにはどうすればいい?
ポイントは、「副交感神経を鍛えること」。
つまり、「緊張した後、ちゃんと落ち着ける身体をつくる」ことです。
具体的なアプローチ
① 呼吸法(1日5分でOK)
- 鼻から5秒吸って、口から5秒吐く
- 深くゆっくりした呼吸で副交感神経を活性化
② HRVバイオフィードバック(心拍を整える訓練)
- 心拍のゆらぎ(HRV)を整えることで、自律神経の切り替え力を高める
- スマホアプリや心拍センサーで自宅でも実践可能
③ 緊張時の“クセ”に気づく
- 手汗が出る、呼吸が浅くなる、心拍が速くなる…など
- 「いま交感神経が反応してるな」と気づくだけでも、落ち着きにつながります
まとめ:緊張は「治す」ものじゃなく「整える」もの
試験や大事な場面で緊張するのは、誰にでもある自然な反応です。
でも、その緊張を長引かせたり暴走させてしまうのは、自律神経のバランスが崩れているからかもしれません。
呼吸や心拍を整えることで、緊張とうまく付き合い、
本番で自分らしく力を発揮する力を手に入れてみませんか?
参考論文
Wanke, E. M., et al. (2022). Autonomic Nervous System Response Patterns of Test-Anxious Individuals to Evaluative Stress. Frontiers in Psychology, 13, 824406.
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2022.824406/full
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